講座紹介

本講座の教育の取り組み

国際認証評価時代のこれからの卒前教育では、社会の期待に応える理想的な医師を育成していくために、基礎から臨床各分野が6年間の医学教育のアウトカムを共有して、数倍となった各分野医学情報から教育内容をできるだけ精選して統合し、医師として当然持つべき総合的な臨床実践能力を保証することが必要とされます。その際に医師としての知識・技術修得は当然ですが,それ以上にコミュニケーションを含めた態度教育や必修症例・病態の経験・実践保証の重要性が強調されてきました。同時に、卒後も個々の医師が生涯にわたって継続的に学習して診療能力を発展させ教育を連鎖させて医学の発展に貢献するために、学生時代からアクティブ・ラーナーとしての能力育成とリサーチマインドの醸成も重要とされております。

本講座では、これらの教育目標を達成するために、入学直後の1年生に重点を置きつつ、各学年から卒業まで、基礎および臨床各分野がこのような教育のアウトカムを共有したカリキュラムを構成を検討して教育内容を分野・学年横断的に統合できるようサポートすること,評価法を6年間通じて工夫することにより,様々な観点から高いパフォーマンスレベルで学習者にその目標をクリアさせることを目標にしております。

主な担当講義(平成27年度からの新カリキュラム)

  1. 1年生 通年 約80コマ
    1. 初年次ゼミ
      • 症状ベースで基礎と臨床を統合した主要症状の臨床推論1 PBL/TBL導入
      • 医療面接・コミュニケーション教育
      • 医学科・保健学科 多職種連携合同講義
    2. 医学英語(文化人類学・英語医療面接)前期・後期
    3. 専門科目
      • 医療行動科学1
      • 早期臨床実習・地域医療実習
    4. 臨床推論・医療面接OSCE 4ステーション
      (7月胸痛・日本語、英語、12月腹痛・日本語、英語)
  2. 2年生 約30コマ担当
    1. コミュニケーションとチーム医療
      • 症状ベースで基礎と臨床を統合した主要症状の臨床推論2
  3. 3年生 約30コマ担当
    1. 臨床現場におけるEBM・ガイドラインのエッセンス
    2. 臨床導入・全科必修プライマリケア内科救急
    3. 心臓の聴診と心電図のエッセンス
  4. 4年生 約2コマ担当
    1. 医療安全とインフォームドコンセント
    2. 共用試験CBT、OSCE
    3. 内科救急シュミレーションセミナー(臨床実習)
  5. 5年生
    1. 内科救急シュミレーションセミナー(臨床実習)
    2. 診療参加型実習アドバンス
  6. 6年生
    1. 診療参加型実習アドバンス
    2. 臨床実習終了時OSCE 16ステーション
      (臨床推論4ステーション、各科スキル12ステーション)
  7. 研修医
    • プライマリケアセミナー企画
  8. 生涯教育
    • 多職種連携シミュレーション教育